台湾国楽団は文化部に所属する唯一の国家レベルの国楽団で、国立伝統芸術センターに属します。国内国楽会の精鋭によって組織されており、伝統の探究と、本土に軸足を置き、現代社会を取り込むことを指向しています。台湾伝統音楽に根ざした創作を通し、台湾の美学と味わいを届ける演出を用いることで、台湾の伝統及び現代音楽の地位向上を目標として、国際舞台において芳醇な音楽で台湾の美を深化させています。台湾国楽団の前身は1984年に教育部が設立した「国立芸専実験国楽団」であり、国家と文化、民族と音楽、理論と実務、教学と演奏など学術研究と発展を主旨としています。2008年1月より国立中正文化センターに管轄変更になり、同年3月「台湾国家国楽団」と名称変更されて行政院文化建設委員会の所属となりました。2012年5月文化部の設立に伴い、「台湾国楽団」へ正式に名称変更されました。
2013年、2014年には、閻惠昌を主席客員指揮に招聘し、2015年より音楽総監督として招聘しました。近年は「国楽を通して台湾で最も美しい音楽物語を伝える」、「その土地で題材と人材と得る」、「音楽で世界と台湾を繋ぐ」などの理念を推し進めて、台湾国楽団のブランドと精神を立ち上げています。台湾国楽団の演出、戯劇融合、舞踏、美術、詩、文学などの各要素はイノベーションと伝統を兼ね備えており、数年前より多くの音楽CDアルバムを出版、2011年には《臺灣四季》、《心花兒開滿年》が第22回伝統及芸術音楽金曲獎(ゴールデンメロディ賞)最優秀民族音楽アルバム賞と最優秀アルバムパッケージ賞を受賞、2012年には《心動.聲動》が第23回伝統及芸術金曲獎最優秀音楽アルバム、優秀映像音楽出版、最優秀作曲者賞にノミネートされるなどの成果が表れています。
さらに楽団全員が伝統音楽の普及に努めており、毎年地域や学校に出張して慈善巡回演奏を催すなど、伝統音楽を用いて国民生活を豊かにしています。また、長年にわたり国家文化外交の大使を担っており、ヨーロッパやアメリカ、アジアの各国都市に演奏に赴いて、心に響く楽曲を届けています。
《臺灣四季》は著名な作曲家の關迺忠が台湾国楽団の委託を受けて創作した作品です。關迺忠は台湾と中国大陸の両岸で著名な音楽家であり、左手で楽譜を書き右手で指揮をする...
台湾の作曲家黃振南が創作した《歌仔主題隨想曲》は、編曲に歌仔戲(台湾オペラ)の〈大調〉、〈都馬調〉、〈哭調〉、〈七字調〉を取り入れている為、台湾の観衆に親近感を...
《風獅爺傳奇》は作曲家蘇文慶が、楽曲によって金門文化の様相を表したものです。台湾の離島金門は、古くから原始の草木が生い茂り、各時代で起きた災害や伐採、戦争により...
《金蛇狂舞》は歓喜に満ちた曲です。楽曲の雰囲気は明朗で奔放、それに激しい銅鑼の音が加わり、とても賑やかです。このため「金蛇」と命名されました。毎年旧正月を祝う春...
この曲は台湾国楽団に委託制作された作品で、台湾の原住民の音楽から題材を取っています。四つの楽章からなり、原住民の生活や趣向、力強い「樂天知命(楽天的で天命を甘受...