「我々は自分たちの音楽が必要なのではないだ ろうか?」
─史惟亮(台湾の作曲家)
音楽界にこのような問いかけがなされたのは、台湾音楽館を台湾音楽の守り手とするよいきっかけとなりました。
台湾音楽館は、1990年に文化建設委員会(中華民国文化部の前身)によって設立された「民族音楽センター」 をその始まりとしています。同センターは2003年に国立伝統芸術センターの出先機関となり、名称も 「民族音楽研究所」に改められました。その後、2008年に組織の併合が行われ、「台湾音楽センター」 に改称されましたが、2012年5月に中華民国文化部が設立されると、「台湾音楽館」に再び改称されました。 台湾の音楽への探求はここから始まったと言えます。
台湾音楽館は台湾音楽の守護者という使命を担い、この台湾音楽の荘園を運営するため、尋(収集)・蔵(保存) ・醸(発展)・迴(鑑賞)─この四点を果たすべき機能・役割としています。