閻魔の夢―天地―秀才
2002.05.0119:00
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国光劇団
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2002/05/01 19:00
~ 2002/05/01 21:00
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本劇は中国大陸の著名な劇作家陳亞先による古代小説《鬧陰司司馬貌斷獄》及び清時代の雜劇《罵閻羅》などの素材に触発されて創作されたものです。
古代小説の主人公、秀才の司馬貌は才能がありながら不遇に苦しみ、困窮し、世間を妬むのですが、彼の一本気な性格が天帝を驚かせ、彼は陰陽両世界の正義の為に「半日閻魔」の任を与えられます。善悪は全てその適したところに収まるものだと考えた司馬貌は、大胆にも輪廻の譜を批判し、いくつかの無関係な歴史上の人物の前世と現世を繋いで、時空を貫いてしまいます。
国光劇団が演じる作品は王安祈、沈惠如によって大幅に編修されています。もともと二つの世界の輪廻だったストーリーが三つの世界に拡張され、主線となるプロットには新たに処理が施された古い戯曲の一段が挿入されて、見事に調和しています。新旧閻魔の論争を通して示す、人生や天道への暗示をはじめ、生命が魂に詰問する哲学思想は、「教忠教孝(忠義と親孝行を諭す)」という伝統的な戯曲の教えを飛び越えて、本劇に「思維京劇(考える京劇)」の名を与えています。
劇中に登場する歴史上の人物に対して、演出家の李小平は流れるような舞台美術技法を見せ、感情の強弱、動と静を交錯させ、ゆっくりとした抒情的な手法を大幅に切り捨て、鬼たちが転げまわる様子を加えて、リズミカルでテンポの速い戯劇を展開します。舞台と照明は聶光炎が担当しており、五つの光と陰影を使って混沌とした未知の雰囲気を作り出し、高低差のある舞台が地獄の重苦しさと圧迫感を強調しています。舞台美術が作品に与える効果を実感できます。
主題 |
戯曲 |
種類 |
京劇 |
作品英語名称 |
Journey through Hell |
上演団体 |
国光劇団 |
スタッフ |
芸術総監督/脚本編集:王安祈、編劇:陳亞先、脚本編集:沈惠如、演出:李小平、オペラ編集:金國賢、オペラ編集、作曲;李超、編曲:金樂華、舞台及び照明原作:聶光炎、舞台美術:傅寯、照明:任懷民、衣装:蔡毓芬、舞踏:蕭賀文、役者:唐文華(領銜主演)、役者:陳霖蒼(特別招待)、役者:盛鑑(特別招待)、役者:陳美蘭、役者:劉海苑、役者:朱勝麗、役者:劉稀榮、役者:汪勝光。 |
字幕 |
中国語、英語 |
初演 |
2002年5月 |
上演場所 |
国家戯劇院、台北 |
上演時間 |
165分 |
映像提供 |
国立伝統芸術センター、財団法人公共テレビ文化事業基金会、国光劇団 |
その他の代表作品 |
水袖與胭脂、百年戲樓、孟小冬、金鎖記 |