金鎖記
2006.05.2619:00
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国光劇団
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2006/05/26 19:00
~ 2006/05/26 21:00
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本劇は、第五回台新芸術賞十大舞台芸術プログラムを獲得した作品です。
2007年国家文芸賞の受賞者魏海敏が精力的に創作活動をしていたときの作品であり、代表作でもあります。
脚本は王安祈と趙雪君の共同制作で、張愛玲の小説《金鎖記》を舞台劇に編集したものです。中国・香港・シンガポール・台湾の各地で好評を得たこの作品は張愛玲の小説が初めて京劇に改編された作品なのです。
ストーリーは曹七巧の倒錯した奇異な人生を主軸に展開していきます。原作と異なる点は時間軸に沿っていないところです。主人公の人生における重大事件が抜き出され、「金鎖」(曹七巧が夫に金銭で繋がれる様子)と「情鎖」(義弟季澤が忍び寄り心をかき乱す様子)が表現されています。七巧の想像の中によく出現する漢方薬店の小劉は七巧が振り返ってはいけない「選択」の象徴です。
演出の李小平は脚本創作の初期の段階で脚本家と十分な討論し、意思の疎通を図りました。「虛實交錯、時空疊映(虚と実が交錯し、時空を重ね映す)」手法により舞台空間には半分額縁だけの鏡が置かれ、「鏡像(鏡に映った像)」が人物の心の内と絡み合います。
第三幕中で七巧が女児の足の骨を折り纏足にする部分は人間の残酷な部分を赤裸々に露呈させています。
伝統戯曲の融合と迂回の美学に挑戦し、現代京劇の創作作品中に新たな意味を持たせた作品と言えます。
主題 |
戯曲 |
種類 |
京劇 |
作品英語名称 |
The Golden Cangue |
上演団体 |
国光劇団 |
スタッフ |
芸術総監督/編劇:王安祈、原作:張愛玲、編劇:趙雪君、演出:李小平、演技指導:魏海敏、オペラ&音楽:李超、オペラ&編曲:盧亮輝 、舞台美術:傅寯、照明:任懷民、衣装:黃文英、役者:魏海敏、役者:唐文華 |
字幕 |
中国語、英語 |
初演 |
2006年5月26日 |
上演場所 |
台北市城市舞台、台北 |
上演時間 |
220分 |
映像提供 |
国立伝統芸術センター、財団法人公共テレビ文化事業基金会、国光劇団 |
その他の代表作品 |
水袖與胭脂、百年戲樓、孟小冬、閻羅夢─天地─秀才
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