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台湾国楽団

台湾国楽団-banner
理念

 

台湾国楽団(NCO)は、国楽界の精鋭によって組織された国家レベルの楽団です。現代を視野に入れて台湾に立脚しつつ、伝統を深く掘り下げることを目指しています。その創作を台湾音楽の根幹とし、演奏に通じ 台湾ならではの美意識を伝えています。また、世界を活躍の場とし、台湾伝統の音楽と現代音楽の質を伝え広め、豊穣な音楽によって台湾文化を深化させたいと考えています。

沿革

 

1984年に教育部によって設立された「国立芸専実験国楽団」が、今日のNCOの前身で す。同楽団は1990年に「国立実験楽団」に 改称され、2006年にまた「国家国楽団」に 改称されました。その後、2008年3月に文 化建設委員会の傘下となり、「台湾国家国 楽団」に改称されましたが、2012年5月に 中華民国文化部が設立されると、「台湾国 楽団」に再び改称され、国立伝統芸術セン ター所属の楽団となりました。

輝かしい実績

 

これまでNCOは2007年から2010年の間に「台湾新芸術賞─年間十大舞台芸術」で連続4 回ノミネートされました。 2011 年には、「 台湾の四季」( 2 枚組CD) で「 第 22 回伝統と芸術音楽金曲賞─最優秀民族音楽作品(CD)」の栄誉に輝き、「心花児開満年」(2枚組CD) でも最優秀CDジャケット賞を受賞。翌年の 2012年には「心動・声動」(3枚組CD)が第23 回伝統と芸術音楽金曲賞─最優秀民族音楽作品と最優秀CDジャケット賞にノミネートさ れました。2014年には「青い思い」(CD+ DVD)、2015年には「楽繋古今韻迴三十」(CD+DVD)、2016年には「Mauliyavはどこ?」(CD+DVD)が伝統と芸術金曲賞最優秀伝統音楽作品賞や最優秀DVD作品、最優秀作曲賞などにノミネートされており、輝かしい功績を残しています。

 

輝かしい実績
NCO演奏會記錄
第一楽章 ─ 台湾の美

 

音符が広げる音楽家たちの世界、心中に永遠に宿る台湾のソナタ
提示部~台湾の新しい音楽
展開部~物語の島 ─ 台湾
提示部~台湾の新しい音楽

毎年、NCOは「台湾の新しい音楽」を作曲家に依頼しています。これまで、王乙聿や可知奈尾子、李英、李哲芸、ベーン・フランク、マルセル・ヴ ェングラー、張瓊桜、陸橒、潘皇龍、頼徳和、銭南章など、国内外の著名な作曲家が多数の作品を NCOで発表し、すばらしい作品の数々がコンサートで演奏されました。

 

展開部~物語の島 ─ 台湾

鍋や食器がずらりと並ぶ「辦桌」、笑い話や物ま ね、早口言葉、何でもありの「台湾答嘴鼓─ガジュマルの下の音楽会」、九天民俗技芸団と合作した 「闘陣」、三人の仲間─李欣芸、蕭青陽、龍男・以撒克・凡亞思(Lungnan Isak Fangas)で共作した「故事・島」など、NCOは国楽で台湾の一番美しい物語を奏でています。そして、この物語はこれからも続いていくのです。

 

再現部~台湾、我が家

NCOは台湾で最も純粋な音で故郷の美しさを奏でます。泰武小学校古謡伝唱隊と合作した「Mauliyavはどこ?」と台湾原住民児童合唱団と合作した「歌おう!子供たち」、馬祖島で上演された「青い海の故郷」、また、客家文化祭に合わせてすばらしいコンサートも開催されました。

第二楽章 ─ 戯・曲

 

同じ文化の大地から得た養分で、枝を伸ばし葉を茂らせる 芝居のために、歌声のために、楽曲のために

台湾国楽団の呼びかけにより、「時空で交わる音楽 と詩」と新編京劇「孝荘とドルゴン」では国光劇団と共作し、「風雅な歌声─古典詩詞新曲集」では台 湾豫劇団と共演しました。また、「凍水牡丹」では、歌仔戯の名高い「苦旦」(歌仔戯役者の一種)廖瓊枝とも共演したほか、唐美雲や許亞芬、陳亞蘭、 黄香蓮など、台湾の歌仔戯を代表する名優とも共演しています。舞台以外の場所でも全てに伝奇的な雰囲気が満ちていました。

第三楽章 ─ 超・楽

 

東西の競演─中外の名手が時空を越えて音楽の極みを目指す

指揮者の熱演と生命の脈動を感じましょう。陳澄雄、湯沐海、葉聡、趙季平、閻恵昌、関迺忠、蘇文 慶など華人国楽界で知らぬ者はいない名指揮者たちで、NCOの音楽史にもその名が記されています。 このほか、中華圏と欧米の名家も順に競演するなど、超・楽シリーズは観客の皆さまに極限の美をお 届けしています。

第四楽章 ─ 跨・文化

 

文化に根ざして古今の音楽を結び、伝統を越えて世界へと羽ばたく。

NCOが東アジア近隣国家の伝統音楽─その文化的脈絡に触れることにより、華やかで豊かなベトナム 音楽の世界への探求、薩摩琵琶とともに弾き語る「壇ノ浦」、雄大な草原の英雄チンギス・ハーンの 史詩など、NCOが伝統の枠を超える時、不思議な芸術の火花が燦めきます。

第五楽章 ─ 童心

 

物語の一つ一つが、音符の一つ一つ が、童心を甦らせる。

国楽の楽器が鳴らすいろんな音、芝居の武闘シーン、人気の童謡など、お子様もご覧になれるコンサートを開催しています。「小熊の冒険」や「武松は誰を叩いたの!?」、「Our Fantastic Journey-大箍呆と古錐仔の不思議な旅」、「もしも一つだけ願 いがかなうなら」など、NCOが心を込めてお送りする親子音楽会は、音楽教育のもう一つの扉を開けることができるでしょう。

第六楽章 ─ 大地を耕し未来を培う

 

豊饒な大地となることを願い、いつの日か楽器の森に育つことを祈りつつ、 そこに埋められた種を大切に守る。

NCOの「青年指揮者人材育成計画」では、国楽の青年指揮者の発掘と育成を行っています。NCOによる「器楽人材コンクール」にも国楽を学ぶ多くの学生が参加しています。また、NCOによる「国楽作曲コンテスト」では、台湾らしいぬくもり溢れる音楽が紙上に展開されます。同じくNCO主催の「演奏家シリーズ」では、国楽団内の演奏家がより一層の高みを目指して実力を養いつつ、すばらしい演奏を披露 しています。

大地を耕し未来を培う
Presto(急速に)

 

  普及活動・教育

私たちは音楽で人々を微笑ませることができると信じています。子供たちの笑顔、大人たちの感動が私たちをあらゆる場所へと向かわせます。村に文化を根付かせ、学校の中へ、 町中へ、もっと遠い地域の片隅まで、大人も子供も音楽を楽しむすてきな時を過ごすのです。

Largo(幅広く緩やかに)

 

  世界・足跡

NCOは長年に渡って国家の文化外交大使の役割を担ってきました。遠くヨーロッパやアメリ カ、アジア各地の都市でも演奏会を行っています。「シンガポール国際芸術祭」、「Zemplen Festival」、「サバ華楽節」などに参加したほか、上海で開催された万国博覧会台湾館、北京国家大劇院、韓国中央劇場、鹿児島市民文化ホールなどでも台湾の古典音楽を演奏しました。

彩り

 

  未来への期待・展望

結成 40 周年を迎えたNCO は台湾の成長と共に歩んできました。「国楽で奏でる台湾の最も美し い物語」、「題材も人材も現地で求める」、「音楽で世界と台湾を結ぶ」などの理念に基 づき、台湾国楽団の精神を築いてきました。今後も台湾国楽団は台湾らしい豊かな情感溢れる音楽を皆さまにお届けします。

註:本文中の音楽家、作曲家、指揮者、俳優名は画数順となっています。

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